当店は野生動物の種の保存に関する法律に基づく特定国際種事業届出事業所です。
古くからの伝統的な印章(印鑑)、当店の方針、古い印章資料(主に印影)や商品等を中心にご案内致します
店主のブログ
約80年前の技術競技会受賞作品の続きです。
これは実印や銀行印など、日常生活で使う印鑑ではなく落款印です。
落款印の印材は主に石なのですが、ろう石のように柔らかい石ですので、印章業界に従事する人でなくても書家や
一般の方でも趣味などで嗜む人が多いです。
下の写真は同じ競技会の受賞作品なのですが、印鑑ではなく手彫りゴム印です。
(ゴム印は普通「印鑑」「印章」と呼びません)
前の記事同様印箋が傷んでしまってますので薄汚れて斑点が目立つのが残念ですが、作品は立派なものです。
全体写真からでもわかりますが、あえてアップにした写真も掲載します。
これは筆で書いた作品でない事を念頭に、絵柄と文字をよくご覧になっていただけますでしょうか。
絶妙な擦れ具合が見事にゴム印で表現されています。
印判師は実務的な印鑑から落款印、そして手彫りゴム印、時には賞状書きまで行うものでした。
もちろん業務形態やお店の方針により分業で行っている場合も多々ありますが、昔の印判師の多くは全て一人で
こなしてしまう文字のスペシャリストだったのです。