当店は野生動物の種の保存に関する法律に基づく特定国際種事業届出事業所です。
古くからの伝統的な印章(印鑑)、当店の方針、古い印章資料(主に印影)や商品等を中心にご案内致します
店主のブログ
Q8 上下の「しるし」がある印鑑は良くないと聞きましたが
これは典型的な開運商法の宣伝文句です。
(答えは後述し、ここではあえて説明を先にさせていただきます)
この宣伝文句には2つあります。
①印鑑は自分の体だから、ボディーに「傷」がある印鑑は良くない。
②「しるし」の無い印鑑を使い、捺印の際印面を見て確かめ、その時一息付いて
「本当に捺印していいのか」をよく考える為にも「しるし」の無い印鑑がいい
①について
「印鑑は自分の体」などという言い伝えはありません。
しるしのある印鑑(印材)は価値が落ちるなどという言い伝えも根拠もありません。
そもそも、現在の様に円錐型の印材が使われる様になったのは主に戦後からで
開運商法が広まる前はどの印材も「しるし」が付いておりました。
尚、開運商法では「しるし」をあえてイメージを悪くさせる様に
「傷」や「えぐり」などと表現されました。
②について
これはどこにも「開運」に関係する宣伝文句は入っていませんが、これも
開運商法の人が考え出したセールストークです。
それをとある有名人が語ったのをきっかけに広く知れ渡りました。
書類への捺印をよく考え慎重にする事は非常に重要です。
しかし、それと「わざと不便な印鑑」を使う事は別問題です。
よく考えてみて下さい。
重要書類に捺印する場合は、例え当日であっても捺印前に考えてみるものです。
印鑑に朱肉を付けて「いざ捺印」という段階になって慌てて考えるべきものでは
ないのです。
それなのに「一息入れる」という名目でわざと不便な印鑑を使うできなのでしょうか。
印鑑の上下を探しながら、書類の重要性について同時に考えるべきなのでしょうか。
頭が混乱しませんか?
ハンコに気をとられて逆に大切な事を忘れたりしませんか?
「しるし」の有無自体は開運とは関係ありませんが、商売人のセールストークに
惑わされず、ご自分の意思で印鑑の「上下のしるし」の有無を決めるべきです。
当サイトでは印鑑業界の二大汚点である「開運書体」と「手彫りの嘘」について徹底的に批判しております。
ご覧いただく際は不快に感じる方も居らっしゃるかとは思います。
しかし、大部分のネット印鑑販売サイトに「いかがわしさ」が混ざっているという驚くべき現状があるのです。
私は業界の健全化を目指し、反感を覚悟で事実を書きました。