当店で販売している完全手彫り印鑑の実際の作成風景です
全く機械を使わない正真正銘の手彫り印鑑です
(写真は柘15ミリ実印の手彫りです)
実際にお客様の印鑑を彫刻する道具です 印面をトクサで整え、朱を塗り字割りをします そして筆で逆さ文字を書きます
熟練職人は下書きは必要ありません 最後は朱を使って若干の修正をします
字入れ作業完了です
朱色の部分を「
印刀」で
荒彫りします(柘で出来た当て木を使いテコの原理で字以外の部分を削ります) ↑
荒彫りが終わった段階です
荒彫りが終わった段で印面に再度墨を打ちます 仕上げは字の輪郭を鋭利な「
仕上げ刀」で削り字を完成させます
ある程度仕上げた段階で朱肉を付け実際に捺印して字を確認します 仕上げの技術が印鑑の価値を大きく左右しますので
何度でも印影を確認して丁寧に完成させます
[左]
字入れ後の印材 [右]
完成した印鑑
美しい字のハンコを作る為に、仕上げ段階にて職人は必ず朱肉を付けて試し押しをします。
ですので、お客様にお届けする印鑑は既に押印した形跡がありますが、これは手彫り印鑑の特徴ですのでご理解願います。
販売印材の説明
印材として使用される象牙のランクは業者さん、問屋さんにより大きく異なり
表示の明確な共通基準はありません。
1本の牙から数本しか取れない「芯持ち」以外は、牙特有の「目」によって価格が決まります。
「目」の細かい程高価で、「目」が粗くなるにつれて価格が安くなります。
写真で芯部と表皮以外はあえて「象牙1~3」と表現しました。
というのは、一般に芯部に近い程目が細かくなる傾向がありますが
1)個体差が大きい
2)芯部に近くても粗目が見えるものもある
3)問屋さんは、「芯持ち」以外は芯部に近い遠いでの品質分けはしていない
象牙の問屋さんから聞いたのですが、芯部に近くても粗目では「上材」として販売できない反面
外側に近くても目が細かければ「上材」として販売しているという話を聞きましたので、あえてその様に表現しました。
当店では芯持ちも横目象牙も在庫でありますが、表示基準が業者さんにより異なる品は
対面販売出来ないネット通販には向かないと考え、写真の「象牙1」に属する「上材」を販売しております。
また、目無し象牙では漂白物も多く出回っています。
もちろん当店では漂白象牙は使用しておりません
ハンコ以外の「象牙根付」などの細工工芸では、あえて着色して販売する業者さんも居るそうです。
実際、お店に来店されるお客様の多くに芯部や横目の象牙は好まれませんので
ネット販売は「象牙1」の材料(仕入基準は上材です)を使用しております